ドラクエ7のストーリー考察|シリーズ屈指の鬱展開と語り継がれるトラウマシーンを振り返る

ドラクエ7のストーリー考察|シリーズ屈指の鬱展開と語り継がれるトラウマシーンを振り返る

こんにちは!中学生の娘と小学生の息子を持つ、momo-mammyです。

先日、私が青春時代に夢中でプレイした『ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち』(ドラクエ7)のリメイクが発表されて、家族で盛り上がりました!

ただこのドラクエ7、壮大な冒険ストーリーとは裏腹に「シリーズ最高傑作の鬱ゲー」とも呼ばれているんです。子どもたちにその話をしたら、興味津々な様子で…

むすめ: ドラクエって勇者が魔王を倒すハッピーエンドな話じゃないの?「鬱ゲー」ってどういうこと?
むすこ: なになに、怖い話?でもちょっと気になるかも!
momo: そうなんだよ〜。ただ魔物を倒すだけじゃない、人間のいろんな感情が渦巻く、深〜い物語なの。今日はそのドラクエ7のもう一つの魅力である「闇」の部分を、徹底的に解説しちゃうね!

この記事はこんな人におすすめ

  • ドラクエ7をプレイしたことがある、または興味がある人
  • 物語の深い考察を読むのが好きな人
  • なぜドラクエ7が「鬱ゲー」と呼ばれるのか知りたい人
  • ゲームのストーリーについて深く語り合いたい人

この記事の著者

**momo-mammy**

  • 中学3年生の娘・小学4年生の息子の母
  • ゲームも子どもにとって大切な学びのツールだと信じている人
  • 整理収納アドバイザー

ドラクエ7が「鬱ゲー」と呼ばれる理由とは?人間の醜さを描く物語

ドラクエ7が「鬱ゲー」と呼ばれる理由とは?人間の醜さを描く物語

「鬱ゲー」っていうのは、プレイしていて精神的に落ち込んだり、後味の悪い結末を迎えたりするゲームのこと。ドラクエ7がそう呼ばれるのは、物語の根底にあるテーマが、単純な「正義は勝つ!」ではないからなんです。

もちろん、多くの悲劇は魔王オルゴ・デミーラのせいで起こります。でも、主人公たちが魔物を倒して平和を取り戻した後、物語は終わりません。むしろそこから、人間同士の争いや裏切り、エゴといった、もっと根深くて救いようのない問題が浮かび上がってくるんです。

momo: 魔物っていう絶対的な悪がいなくなった後に、人間の「醜さ」が見えてくる…。この構造が、ドラクエ7の物語に重苦しい雰囲気を与えている最大の要因なんだよね。

救いがない物語のパターン

ドラクエ7の鬱展開には、いくつか特徴的なパターンがあります。

  • **人間の身勝手さが招く悲劇**: 良かれと思って行動した人が報われず、みんなのエゴで悪者にされちゃう物語。「レブレサック」という村の話がまさにこれです。
  • **悲劇の連鎖と復讐**: 悲劇がさらなる悲劇を生む、救いのない連鎖を描く物語も少なくありません。「ウッドパルナ」でのエピソードは、プレイヤーに重い選択を突きつけます。
  • **プレイヤーの無力感を煽る展開**: 主人公がいくら頑張っても運命を変えられず、ただ悲劇を見ているしかない物語も…。ボス戦すらない「ダイアラック」は、強烈な無力感を味わいます。
  • **善意が裏目に出る結末**: プレイヤーが「こっちの方が良いはず」と選んだ選択が、最悪の結果を招いてしまうことも。特に「ルーメン」の悲劇は、自分の判断が招いた結果なだけに、後味の悪さが際立ちます。

これらの物語は、子供向けのファンタジーというイメージを覆すものばかり。魔物を倒す爽快感よりも、人間社会の根源的な問題を突きつけられる苦さが、ドラクエ7を唯一無二の「鬱ゲー」として印象付けているんです。

救いなき物語の代表格|胸糞シナリオ「レブレサック」の絶望

救いなき物語の代表格|胸糞シナリオ「レブレサック」の絶望

ドラクエ7に数多くある鬱展開の中でも、特に多くのプレイヤーから「シリーズ屈指の胸糞シナリオ」として語り継がれているのが「レブレサック」のエピソードです。

村を守った英雄の悲しい末路

過去のレブレサックは、魔物に滅ぼされかけていました。そんな中、一人の神父様が禁断の秘術で自らを魔物の姿に変え、命がけで村を救います。でも、村人たちは英雄である神父様を感謝するどころか、魔物の姿を恐れて迫害し始めるんです。

むすこ: えーっ!助けてくれたのに、ひどい!なんで「ありがとう」って言えないの?
むすめ: 見た目が変わったからって、手のひらを返すなんて…。これって、現実の世界でもある話だよね。すごく怖い。

明かされた真実と歴史の改ざん

主人公たちが真相を突き止め、村人たちに「本当の英雄はこの神父様だったんだ!」と伝えます。でも、村人たちは自分たちの過ちを認めず、「我々が魔物を追い払ったのだ」と歴史を書き換え、後世に嘘の物語を伝えてしまうのです。

momo: 集団心理の怖さだね。誰かが「あいつは敵だ」って言い出すと、みんなそれに流されちゃう。自分たちの都合の悪い真実にはフタをして、なかったことにしてしまう人間のエゴが、これでもかと描かれているんだ。

このエピソードが強烈なトラウマになるのは、敵が魔物ではなく「人間」そのものだから。唯一の救いは、真実を知った子供が「本当の話を語り継いでいく」と誓うことですが、全体としては決してハッピーエンドとは言えない、強烈な無力感と後味の悪さを味わうことになります。

悲劇の連鎖と無力感|心に傷を残すトラウマエピソード集

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ドラクエ7の「鬱ゲー」たる所以は、レブレサックだけではありません。冒険の道中には、プレイヤーの心をえぐるような悲劇的な物語がいくつも待ち受けています。

ウッドパルナ:復讐と哀しき選択

冒険の序盤で訪れるこの村では、兄を見殺しにされた恨みから、マチルダという女性が魔物と化して復讐を企てています。彼女と対峙する場面では、彼女は一切攻撃してきません。プレイヤーは、人間としての心を残した彼女をその手で倒すか、彼女が自ら命を絶つのを見届けるかという、あまりにも悲しい選択を迫られます。

むすめ: どっちを選んでも悲しい結末なんて…。ゲームなのに、正解がないってすごいね。

ダイアラック:ただ滅びを見届けるだけの無力感

この島では、ボスとの戦闘すらありません。プレイヤーができるのは、過去の悲劇をただ追体験することだけ。「灰色の雨」によって人々が次々と石化し、町が静かに滅んでいく様子を目の当たりにします。

むすこ: 戦わないで終わるの!?つまんなくない?
momo: 普通はそう思うよね。でも、助けを求められても何もできず、ただ滅びの歴史を見届けるしかないっていう無力感が、逆に忘れられない体験になるんだよ。

ルーメン:善意が裏目に出る最悪の結末

何度も魔物に襲われる「ルーメン」の町。主人公たちは何度も町を救うために奔走しますが、物語は最後に究極の選択を突きつけます。プレイヤーが「チビィ」という魔物を助けるという善意の選択をすると、その結果としてルーメンの町が滅んでしまうという、最悪の結末を迎える可能性があるのです。

むすめ: よかれと思ってやったことが裏目に出るなんて、一番つらいパターンかも…。自分のせいで町が滅ぶなんて、考えただけで立ち直れない。

フォロッドとグリンフレーク:救いのない後日談

この他にも、「フォロッド」では人間と心を通わせたからくり兵の悲しい物語が、「グリンフレーク」では救ったはずの町で泥沼の愛憎劇が繰り広げられ、人間の欲望の深さを見せつけられます。一つ一つの物語が、プレイヤーの心に重くのしかかってくるのです。

物語の深層を探る|ドラクエ7に隠された宗教的テーマと考察

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momo: ちょっと難しい話になるけど、ドラクエ7の物語って、実は古い宗教の考え方が元になってるんじゃないかって言われてるんだ。

偽りの世界と真実の探求 - グノーシス主義との関連性

「私たちが住むこの世界は、偽りの神が作った不完全なもので、本当の知識を得ることで解放される」という「グノーシス主義」という思想があります。

むすめ: 偽りの神が作った世界…?なんだかSFみたいで面白いね!

ドラクエ7では、魔王オルゴ・デミーラが世界を大陸ごとに封印し、人々を絶望の中に閉じ込めました。これは、偽りの神が人々を縛り付けている構図とそっくり。主人公たちが石版で過去を旅し、真実を解き明かして世界を元に戻していく冒険は、まさに「真の世界を取り戻す」ための探求の旅と言えるんです。

「ひとは、誰かになれる」- キャッチコピーに込められた意味

ドラクエ7のキャッチコピー「ひとは、誰かになれる」。主人公はただの漁師の息子ですが、冒険を通じて勇者になり、様々な職業を経験します。これは、人は生まれや環境に縛られず、自分の行動で何者にでもなれるという可能性を示しています。でも、どんなに立場が変わっても、旅の途中で離脱してしまう親友「キーファ」との絆だけは変わりません。このキャッチコピーには、人の無限の可能性と、その中で変わらない大切なもの、という二つの意味が込められているのかもしれませんね。

ファンの間で語り継がれる最大の謎「キーファ=オルゴ・デミーラ説」を徹底検証

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ドラクえもん7を語る上で絶対に外せないのが、親友キーファがラスボスの「オルゴ・デミーラ」ではないか、という有名な都市伝説です。

むすこ: えっ!仲間がラスボスなの!?マジで!?なんで!?

物語の序盤、頼れる仲間だったキーファは、過去の世界で出会った女性を守るためにパーティを永久離脱します。このあまりに衝撃的な展開が、「親友とラスボスとして再会する」というドラマチックな想像を掻き立てたのです。

都市伝説が生まれた背景と根拠

この説には、いくつか根拠とされる点があります。

  • ラスボスのオルゴ・デミーラに、敵の正体を暴く「ラーの鏡」が効かない。
  • オルゴ・デミーラのセリフが、キーファの心情を彷彿とさせる。
むすめ: 公式じゃないんでしょ?でも、そう考えると物語が全部つながる気がする。親友と戦わなきゃいけないなんて、想像しただけで泣いちゃう…。

この説は真実か?公式見解とファンの想い

momo: これはあくまでファンの間の都市伝説なんだけどね。開発スタッフが認めたことは一度もないんだ。でも、そうやって色々な想像ができるくらい、キーファの離脱はプレイヤーにとって衝撃的な出来事だったってことだね。

もし親友がラスボスだったら…?なぜ彼は魔王にならなければならなかったのか…。この都市伝説は、プレイヤー一人ひとりが自由に物語を補完できる「余白」を与えてくれる、ドラクエ7の奥深さの象徴ともいえるでしょう。

まとめ

いかがでしたか?『ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち』が、なぜ「鬱ゲー」と呼ばれるのか、その理由の一端がお分かりいただけたでしょうか。

魔物を倒しても必ずしも幸せになれるわけではなく、むしろ人間の醜さやエゴが浮き彫りになる物語の数々。レブレサックの歴史改ざん、ダイアラックで見届けるだけの滅び、そしてルーメンの悲劇…。これらの物語は、私たちに「正義とは何か」「救いとは何か」という根源的な問いを投げかけます。

ただのゲームと侮れない、人間の本質に迫る深い物語。だからこそ、大人になった今でも忘れられず、多くのファンに語り継がれているのかもしれませんね。

もし、あなたがまだこの深遠なる世界を旅したことがないのであれば、ぜひ一度プレイしてみてください。きっと、あなたの心にも忘れられない傷跡と、それ以上の感動を残してくれるはずです。

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